新造船!さんふらわあきりしま乗船記(志布志→大阪南港・デラックス洋室)

2018年9月に新船がデビューした大阪⇔志布志航路のさんふらわあきりしまに乗ってきました。デラックス(洋室)の客室内や共用スペースの様子、週末に行われる船内イベント、バイキングレストランの夕食のメニューを中心に新造船のさんふらわあきりしまを詳細にレポートします。ビジネスホテルのような客室と広々とした共用スペースが快適で14時間の船旅もあっという間でした。

九州⇔関西間のフェリー航路と就航年度

九州⇔関西間のフェリー航路数

九州⇔関西間には多くのフェリーが就航していますがいくつ航路があるかご存知でしょうか?

大阪⇔別府、神戸⇔大分、大阪⇔志布志を結ぶフェリーさんふらわあ
北九州(新門司)⇔大阪(泉大津)・神戸(六甲アイランド)を結ぶ阪九フェリー
大阪南港⇔新門司港を結ぶ名門大洋フェリー
宮崎⇔神戸を結ぶ宮崎カーフェリー

と現時点で7航路あります!

フェリーの就航年度

就航年度を見てみると、

志布志⇔大阪航路のさんふらわあさつま(旧)とさんふらわあきりしま(旧)は1993年
別府⇔大阪航路のさんふらわああいぼりとさんふらわあこばるとは1997-1998年
宮崎⇔神戸の宮崎カーフェリーのみやざきエキスプレスは1996年、こうべエキスプレスは1997年
新門司⇔神戸航路の阪九フェリーのやまととつくしは2003年
別府⇔神戸航路のさんふらわあごーるどは2007年、さんふらわあぱーるは2008年
新門司⇔泉大津航路の阪九フェリーのいずみとひびきは2015年

となっています。志布志⇔大阪間は以前から乗ってみたいと思っていたのですが船が古いので九州⇔関西間でフェリーを利用する時は大分⇔神戸航路を好んで使っていました。やはり同じような値段を払うなら新しくて快適な方がいいですからね(笑)

大分⇔神戸航路のさんふらわあぱーる乗船記は以下のリンクからどうぞ!

2018年に大阪⇔志布志(鹿児島)航路に新船がデビュー!

2018年に大阪⇔志布志(鹿児島)航路に新船がデビューしました!

さんふらわあの公式ホームページは以下になります

まずは20185月にさんふらわあさつま、2018年9月にはさんふらわあきりしまが新船に変更され、20189月中旬以降は大阪⇔志布志航路は毎日新しい船ということになりました。

大阪↔志布志間の583kmを約15時間で結んでいます。速度は23.0ノットだそうです。九州関西間のフェリーの多くが瀬戸内海経由なのに対して、大阪志布志、神戸宮崎航路は太平洋経由です。波が荒い時はけっこう揺れます。

新船はより大きく豪華だけど一人当たりのスペースはゆったり

従来の「さつま」と新しい「さつま」は何が変わったのかチェックしてみます。

船は大きくなりましたが旅客定員数は減っています

船の大きさの目安である総トン数は旧船の12415tから13500tにアップしました。全長192m 27mで旅客709名トラック121台乗用車134台を積むことができます。船の大きさが大きくなったのですが、旅客定員数は旧船の921名から709名へと減少しています。これは8割以上が個室タイプの客室となり、共用スペースも拡張されたためです。

共用スペースが広くなりました

船内中央のパブリックスペースは旧船の2.5倍に、レストランは面積が旧船の1.5倍、座席数は20%増えて206席に、展望浴場も旧船の1.7倍の広さに拡張されています。

つまり船は大きくなったものの空間をぜいたくに使えるようになり快適な船旅が楽しめるようになりました。しかも個室には、シャワー、洗面スペース、トイレが完備されています。

客室の種類が豊富になり、個室の割合が増えました

一般客室は全5グレードあります。この日はデラックスウィズペット以外は満室で新船の人気のほどがうかがわれます。

 客室のグレード

スイート

最上級グレードとなる「スイート」が新設されました。

スイートルームは計12室。うち2室はバリアフリー対応となっています。通常のスイートは23平方メートル弱の客室に9平方メートル近い専用バルコニーを併設しています。バリアフリー型の2室はバルコニーがない代わりにさらに広い30平方メートルになっています。

さんふらわあさつまのスイート乗船記については以下の記事をご参照ください

 デラックス←今回乗船

これまで最上級だった「デラックス」の部屋も増設され、計40室となっています。洋室38室だけでなく2室和室があります。ペットと一緒に過ごせるウィズペットルームも10室あり。船内ドッグランも併設されています。全室海側となっており、窓からは太平洋を眺めることができます。

 スーペリア

スーペリア(32室)は窓はないものの個室タイプでチェアベッドを使えば2名まで泊まることができます。

スイート、デラックス、スーペリアといった個室はすべてシャワー、トイレ、冷蔵庫付き(スイートはさらにバス付き)となっています。また各部屋ごとに空調の調整も可能です。もうホテルと設備は変わりありません

プライベート

 下から2番目のグレード「プライベート」は基本的に相部屋ですが、ひとつひとつのブースが壁やアコーディオンカーテンで仕切られておりプライベートな空間が確保されています。

プライベートシングルは個室でアコーディオンカーテンで仕切られています。最近はやりのファーストキャビンというホテルのイメージです

プライベートベッドは相部屋の中にカプセルがいくつか入っているイメージで、各ベッドをカーテンで仕切ることができプライベートな空間が確保できます。カプセルホテルのような感じです。

 ツーリスト

最も安い大部屋「ツーリスト」も、ひとりひとりのスペースに仕切りカーテン、電源コンセントが設けられており、従来の「雑魚寝」のイメージはもうありません。

さんふらわあきりしまの船内の設備・様子は?

6階

レセプション

乗下船口から船に入るとまずはエントランスホールに着き、レセプションがあります

乗下船口はエスカレーターとなっています

エントランスホール・アトリウム

エントランスホールは3層吹き抜けとなっていて開放感抜群です。

 

プロジェクションマッピングも!

吹き抜けの天井にはプロジェクションマッピングが投影され、幻想的な映像と音で彩られます。

 

写真撮影コーナー

写真撮影コーナーがあり皆さん写真を撮っておられました。船員さんの制服も置いてあり記念撮影の際に自由に着ることができます

プロムナード

プロムナードのスペースは他の船と比べて相当広いです。椅子もたくさんあり皆さんくつろいでおられました。

売店

売店はさんふらわあグッズ、食べ物、お酒を含んだ飲み物、雑貨など品ぞろえは豊富です。

鹿児島土産も品数が豊富でお土産を買い忘れても安心です(笑)

さんふらわあグッズもあり子供も喜んでいました

アルコールなどの飲み物もコンビニより少し高い程度の価格で良心的です

自販機コーナー

こちらもコンビニとそんなに値段が変わらないようです

キッズルーム

狭いながらも子供が遊べるスペースがあります

ゲームコーナー

フェリーには必ずあるゲームコーナーですがあまり遊んでいる姿は見かけませんね

レストラン

レストランは先ほど述べたように面積も増え、席数も増加しました。また、バイキングコーナーと席が分離されて、席を探す人とごはんを取りに行く人の動線が分かれゆったりと過ごせるようになりました。

レストランの営業時間・料金は以下の通りです。

レストランの夕食メニューについては後ほど詳しくレポートします!

7階

展望浴場

展望浴場の入り口です

 

24時間使えるシャワーがあります

浴室の内部はさすがに撮影できなかったので公式ホームページから写真をお借りしました

広くなっただけでなく洗い場に仕切りもできて快適になりました!

マッサージ機

マッサージ機が2つ設置されており、海を見ながらマッサージを受けることができます。

ドックラン

デラックス(ウィズペット)の通路を通り過ぎるとドックランが設置されています。フェリーにドックランがあるのはちょっとびっくりです。

8階

8階は客室も少なく人は少ないですが、8階を含めた各デッキ(三層)のアトリウムの周りにはくつろいで座れるイスが多く設けられており、本を読んだり、スマホを見たり、飲食をしたり、皆さん思い思いに過ごされておられました。

レストランのメニュー

さて先ほど申しあげたようにレストランのメニューについて詳しくご紹介します。

船内には「さんふらわあの夏祭り」として期間限定メニューが紹介されていました

サラダ

枝豆、野菜のごま和え、山芋とイカのとろっと焼き、紅あずまサラダ、サーモンのエスカベージュ、豚ロースマリネ、いわし梅煮

夏野菜のペペロンチーノ

ナポリタン、肉じゃが
チーズタッカルビ風チキン、サイコロステーキ

海鮮大焼売、フライドポテト

中津風からあげ、イカの磯部揚げ

おでん

そして冷蔵ケースの中には

かんぱちのお刺身

ローストビーフ

ごはん、汁物コーナーには

炊き立てご飯、焼飯

味噌汁

さんふらわあカレー

お子様カレー

デザートコーナーは

すいか、パイナップル

チョコアイス

ミニおさつ、カップケーキ、プチ桃のババロア、プチマンゴーデザート

バニラアイス、ケーキ

かき氷

子供も合宿や大会帰りの高校生も喜んでかき氷を食べていました!

飲み物はソフトドリンクはフリードリンクです

アルコールは有料です。生ビールは500円で販売されています。

缶ビールや缶チューハイは自販機で購入できます

ワインや日本酒、ハイボールはリカーカウンターで購入できます

デラックス(洋室)の客室内の様子をご紹介

7階の廊下はこのような感じです

カードキーは返却式のカードキーになっています。

14.10㎡の客室にはツインベッド、ソファベッド、テレビ、空気清浄機、小さなテーブル、ソファが備えられておりちょっとしたビジネスホテルのようです(スイートは23㎡でシティホテルのようでした)。

メインベッドの幅は920mmとなっています(ちなみにスイートは1030mm)

枕元には空気清浄機があります

小学生の子供はベッドが必要なのでソファーをエキストラベッドにしてもらっています。エキストラベッドのベッド幅は900mmと2cm狭いです

部屋の奥から入り口側を見るとこんな感じです

テレビの前にはソファーと小さなテーブルがあります

 

パジャマと持ち帰りOKのフェイスタオル、アメニティはカゴに入れられています。

アメニティは以下の写真のような感じです。シャンプー・リンス・ ボディーソープ・ 歯ブラシ・タオル・カミソリ・ボディタオル・コットンセット・くしとこちらもちょっとしたシティホテルと変わりません。

テレビの裏側が洗面台、トイレ、シャワーとなっています

シャワーと洗面台、トイレです。シャワーはカーテンで仕切るだけでトイレより床が一段低くなっているだけとなっています。気を付けて浴びないと水浸しになりそうですね

シャンプーなど小物を置ける網があります

洗面台はこんな感じです。スペースが狭くコップはラックにかけられています。トイレはウォシュレットです。

入り口入ると右手に衣服をかけるスペースと電気ケトル、アイスペール、ティッシュが置かれたテーブルがあります。その下には冷蔵庫があります。

冷蔵庫は基本的に空ですが、「樵のわけ前」という天然水のペットボトルが入っています。こちらの水は売店で他の水より高い170円で販売されていました。

上の棚にはコップなどの他にお茶 ・コーヒー・紅茶 ・さんふらわあビスケットがありました。

テーブルの下にはドライヤーも置かれています

今までの船はコンセントの数が少なく僕は延長コードを持ち込んでいたのですが、新しい船だけあってコンセントの数も豊富です!

枕元には各々にコンセントとスマホなど小物を置けるスペースがあります

エキストラベッドの枕元も同様です

テレビの下にもコンセントが2口あります

何度も言いますが今までのフェリーの客室と比べかなり快適でもうホテルと変わらない感じで過ごせます。しばらく九州からの帰りは志布志からのフェリーにしたいと思います。

週末は船内イベントもあり!

前回さんふらわあさつまに乗った時は平日だったのでイベントがなかったのですが、週末は船内イベントが開催されています。

この日はコンサートが開かれていました

子供も大人も知っている曲をたくさん演奏され、子供も大人も楽しめるコンサートでした

そして、圧巻だったのが星空教室!

簡単な説明の後、8階のデッキに行きました。船の照明を消すと満天の星空が!夏の大三角、北極星、天の川、木星や土星がキレイに見えました。それだけでなく普段見ることのできないような小さな星や動いている人工衛星まで見ることができました。それらを数km先までレーザーが出るようなポインターで指し示しながら解説してくださいます。とても分かりやすかったですし、都会では決して見ることのできないきれいな星空を堪能できました

最後に

新しいさんふらわあきりしまは何度も言うようにホテル級の客室に、メニューが豊富なバイキングレストラン、広くなった共用スペースととても快適で運航会社が「カジュアルクルーズ」と言っているのも納得できるとても快適な船旅でした!個人的にも九州まで往復運転するのはしんどい年齢になってきましたので今後も片道はフェリーでゆったりと船旅を楽しみたいと思います。志布志発着のさんふらわあさつまときりしまは大変おすすめです!

おすすめの記事