ANA SKYコインの全て(上手な使い方・特典航空券との比較を中心に)

陸マイラーがマイルを貯めるとマイルの使い道を考えるわけですが、できるだけ特典航空券、しかもできるだけビジネスクラス、ファーストクラスで使うのがマイルの価値を最大限高めることができる使い道です。しかし、私のように長期休暇は夏休みしか取れない、しかも子供の夏休みに合わせてしか旅行に行けない場合には国内線の特典航空券すら確保に四苦八苦するわけです。マイルで特典航空券をあきらめた場合に次のANAマイルの利用の一手としてはANA SKYコインとして利用するという方法があります。今回はスカイコインの上手な使い方、貯め方、価値などをまとめ、特典航空券と比べた場合のメリット・デメリットを考えてみました。

目次

特典航空券とスカイコインのメリットとデメリット

マイルで特典航空券を発券した場合(以下「特典航空券」とします)とマイルをANA SKYコインに交換して有償航空券を発券した場合(以下「スカイコイン」とします)を比較してそれぞれの利点と欠点を考えてみました

特典航空券のメリット

無料で航空券が発券できる

もともと飛行機に乗った時のおまけとして付与されるマイルを貯めることで無料で飛行機に乗れます。しかも、ビジネスクラス(数十万)やファーストクラス(100万以上)など、とても自腹で支払って乗れないような座席でも特典航空券なら無料で乗れるわけです。マイルを貯めている方のほとんどは特典航空券で飛行機に乗ることを目指しているのではないでしょうか。

乗り継ぎや周遊などで威力を発揮

特に国際線特典航空券は乗り継ぎや周遊など直行便以外のプランを組む時に特典航空券の方がお得に乗ることができます。

特典航空券のデメリット

特典航空券と引き換えるために多くのマイルを必要とする

国内線は片道5000マイル~、国際線は往復12000マイル~と多くのマイルを貯めなければなりません。また、ANAやJALといった日本の航空会社のマイルの有効期限は3年間しかありませんので、その短い期間で特典航空券に交換できるだけのマイルを貯める必要があります。

すぐに満席になる

せっかく必要なマイル数を貯めたとしても特典航空券に割り当てられる席数が少ないため希望する日程では特典航空券がとれないことがよくあります。特に家族旅行を考えて、仕事や学校の休みに合わせて複数の座席を確保しようとするのは、当然同じことを考えている人が多い訳ですから競争率が高く至難の業です。

利用できない期間がある

特に国内線特典航空券の場合はお盆や年末年始など特典航空券が利用できない期間があります

燃油サーチャージ、税金、空港使用料などは実費

国際線で特典航空券を利用する場合、燃油サーチャージや税金、空港使用料など別途必要な費用については実費負担が生じます。場合によっては1人あたり数万円必要な場合もあります。

プレミアムポイントやFOP・マイルは一切つかない

特典航空券で飛行機に乗った場合は上級会員のステータス獲得に必要なポイント(プレミアムポイント:PP)やマイルは一切付与されません。

ANA SKYコインのメリット

10コイン単位で利用できる

ANAスカイコインは10コインから利用ができ、不足分は現金やクレジットカードでの支払いができます。必要分を貯めないと使えないマイルと違い、使いたい時に使いたい分だけ利用ができます。

航空券の予約がとりやすい

有償航空券は飛行機に空席がある限り購入可能なので希望日の予約は特典航空券より取りやすい場合が多いでしょう。

燃油サーチャージの支払いにも使える

スカイコインなら燃油サーチャ―ジの支払いにも使えます。マイルをスカイコインに交換して支払うと実質0円で旅行することも可能です。

プレミアムポイントやマイルも付与される

スカイコインを使って航空券を購入すると現金やクレジットカードでの購入時と同様にプレミアムポイントやマイルも獲得できます。マイルをスカイコインに交換して航空券を購入した場合、実質無料でさらにマイルなども貰えることになります。

ツアー商品の購入もできる

ANA旅作という航空券とホテルがセットになったパックツアー商品も購入できます。特典航空券だとホテル代は別途支払う必要がありますが、こちらはホテルもセットなので別途支払う必要はありません。

ANAスカイコインのデメリット

時期によって有償航空券の値段が違う

国際線の場合は特典航空券に交換するマイルは数倍になることはありませんが、スカイコインでの有償航空券の購入は人気シーズンでは航空券の値段が数倍に上がってしまいます。

有効期限が短い

スカイコインの有効期限は1年間と、マイルの3年間に比べるとかなり短いです。

最大の交換比率にするにはそれなりのマイルが必要

マイルをスカイコインに交換する時に10000マイル以下だと等倍にしかなりません。交換比率を最大の1.6~1.7倍にするには50000マイル以上と多くのマイルを必要とします。

ANAのサイトでしか使えない

ANA SKYコインはANAのサイト内で購入する時にしか使えません。電話や店頭での取り扱いは不可です。

国際線ではANA便名のみの予約のみしか支払えない

ANA日本サイトで発券可能なANA便名のみ(コードシェア便はOK)の旅程の支払いにしか使えない点にも注意が必要です。他社便名や他社乗継便が含まれる航空券の支払いには使えません。こちらは結構盲点です。

ANA SKYコインとは?

SKY コインはANAのサイト上でのみ利用できる電子マネーのようなものと考えましょう。

公式サイトでの説明はこちら。

つまりマイルと交換して使える電子マネーです。1マイルあたりの交換レートは『保有カード』や『ステイタス』の種類によって変わります。


マイルをスカイコインに交換する時のレートは以下の通りです

ANAの上級会員だと最高で1マイル=1.7円に交換できます。

ANA SKY コインの価値

1コイン=1円
10コイン単位で利用することができます。

ANA SKYコイン利用時の注意点

本人以外が使う場合は特典利用者(配偶者および2親等以内で10名まで)への登録が必要となります。
またスカイコインが利用できるのはホームページのみで店頭、電話での取り扱いは不可となります。またスカイコインで全額支払えない場合は差額はクレジットカードで支払います。差額の支払いに現金、電子マネー、ANAギフトカード、ANA旅行券の利用は不可であることに注意が必要です。

ANA SKY コインで支払い可能なのは?

スカイコインで支払いできる商品は以下の4つになります

ANA国内線航空券
ANA国際線航空券
国内旅行商品(ANAスカイホリデー、ANAダイナミックパッケージ旅作、ANAマイレージクラブ限定ツアー、WEB限定ツアー)
海外旅行商品(ANAワンダーアース、ANAハローツアー、ANA旅作、ANAマイレージクラブ会員限定ツアー、WEB限定ツアー)

ANA SKY コインの有効期限

ANA SKY コインの有効期限は1年間となります。正確には交換月より12カ月後の末日まで有効なので2018年6月にスカイコインに交換すればスカイコインの有効期限は2019年6月30日となります。

意外と有効期限が短いので注意が必要です。

ANA SKYコインを使うべきケースを考えてみる

以下の3つのケースがマイルからスカイコインに交換し、スカイコインを使って有償航空券を検討すべきケースかと個人的には考えます。

ANAマイルの有効期限が切れそうな時
特典航空券が一杯で取れない時
上級会員を目指して修行中の時

それぞれのケースについて検証してみましょう

ANAマイルの有効期限が切れそうな時

ANAマイルの有効期限は36か月ですがマイルを使いきれず期限がギリギリとなった時にスカイコインに交換しましょう。コインに交換しておくと有効期限を12か月延長させることができますのでその間に航空券や旅行商品を購入すればマイルを無駄にせずにすみます。しかも、前述のようにマイルと違ってコインなら10コインから利用できるため、目標マイルまで貯められなかったり、端数のマイルが出た場合にもマイルを有効利用できます。
ちなみにダイヤモンド会員やミリオンマイラーになればマイルの有効期限がなくなります。

特典航空券が一杯で取れない時

前述のように繁忙期の特典航空券を取るのは至難の業です。しかし特典航空券が埋まっていても有償航空券は空席があれば購入できます。そういう時にANA SKY コインを使って有償航空券を購入しましょう。間接的にマイルを使って自己負担なしで航空券が取れたことになります。

上級会員を目指して修行中の時

上級会員を目指して修行中の時、特典航空券を利用すると上級会員になるために必要なプレミアムポイントが貯まりません。しかしスカイコインを使って有償航空券を購入すればプレミアムポイントが貯まります。SFC修行を計画的に行う場合は、マイルをしっかりと貯めてからスカイコインに変換し、スカイコインを使って航空券を購入すれば、修行に必要な費用(プラチナなら約50万円)をうまくやれば全額、もしくは一部を浮かすことが可能です。

ANA SKY コインの貯め方

ANA SKY コインの貯め方は大きく4つあります。

マイル⇒スカイコイン
他社ポイント⇒スカイコイン
他社で買い物など⇒スカイコイン
SOCIAL SKY PARKに投稿

マイル⇒スカイコイン

先ほどから述べている一番スタンダードな交換方法です。
保有しているANAマイルをANA SKY コインへ交換するのですが交換比率は会員ステイタスとANAカードの種類によって変わりますので確認のため再度交換比率の表を示しておきます。

他社ポイント⇒スカイコイン

他社ポイントをスカイコインに替えられます。有名どころではnanacoポイントや陸マイラーなら聞いたことがあるGポイントやPexからも交換できます。またANAダイナースカードは普通のダイナースカードよりも交換比率が優遇されています。


永久不滅ポイントなどマイルに交換するよりも直接ポイントをスカイコインに交換した方がお得な提携先もあります。

他社で買い物など⇒スカイコイン

自動車保険の見積もりやFX口座の申し込みでコインがもらえます。陸マイラーの方ならポイントサイト経由の方がマイルの面では有利だと思いますが、ポイントサイトにない案件の場合は下に示します公式ホームページ経由で申し込んでスカイコインをゲットするのもいいかもしれません。

SOCIAL SKY PARKに投稿

SOCIAL SKY PARKで出されたお題にツイッターやフェイスブックでコメントするとコインをもらえます。

1回15コイン程度ですが塵も積もれば山となるですのでコツコツこなしていくといいでしょう。

スカイコインの方が特典航空券よりお得なケースもある

スカイコインで有償航空券を購入した方が特典航空券よりお得な場合もあります。しかしながら、なかなか自分で計算するのは面倒なものです。

こちらのブログの中でANA航空券購入費用比較ツールというものを作成されています。

出発地、目的地、往復合計運賃、利用人数、ANAカードの種類、ステータスなどなどを入力すると、有償発券、スカイコイン、特典航空券、一緒にマイル割での実質負担額を計算してくれ、一番有利な購入方法をはじき出してくれるという優れものです!

 

以下に当てはまる場合には特典航空券とスカイコインを比べてみた方がいいかもしれません。

航空券が比較的安い時期

航空券はハイシーズンになると数倍の値段になったりすることがありますが、特典航空券に必要なマイルは増えても数倍になることはありません。ANAスカイコインもマイルからの交換レートは1年中同じです。よってハイシーズンは特典航空券、ローシーズンはスカイコインでの有償航空券購入が有利な傾向があります。もちろんハイシーズンでも航空券の価格変動がない路線(ビジネスに多く使われるような路線)ではハイシーズンでもスカイコインでの購入が有利な場合があります

エコノミークラスに乗る時

ビジネスクラスやファーストクラスに乗ろうとしたときは圧倒的に特典航空券が有利です。むしろ陸マイラーであれば隙あらばビジネスやファーストの特典航空券を狙っている人が普通ですよね。

燃油サーチャージや諸税などが高い時

特典航空券は無料と言っても燃油サーチャージや税金などの諸費用は別途徴収されます。スカイコインでの支払いであれば燃油サーチャージや諸税などの諸費用も間接的にマイルで支払うことが可能です

プレミアムエコノミーに乗りたい時

特典航空券ではエコノミー、ビジネス、ファーストしか選択できないためプレミアムエコノミーを予約したい時はスカイコインに交換し有償航空券を購入するといいでしょう。

私はSFC修行の終盤にシンガポール0泊修行を行いましたが、プレミアムエコノミーに乗る必要があり、マイルをスカイコインに交換してプレミアムエコノミーの航空券を購入しました。詳細につきましては以下の記事をご参照ください。

最後に

僕がいまさらスカイコインについて勉強してまとめたのは夏休みの沖縄特典航空券が全然時間通りに取れなかったのがきっかけです( ノД`)シクシク…夏休みのハイシーズンに家族4人で思っていた時間の特典航空券を予約するのはやはり至難の業でした…

せっかく貯めたマイルなのでマイルの価値を最大限に高める使い方はできなくても、少しでも有利に使う選択肢としてスカイコインの使い方を覚えておくのはANAマイラーとして必要だと改めて感じました。特典航空券よりスカイコインの場合がお得なケースもあるわけですしね!今回狙っていた特典航空券は取れませんでしたが自分自身勉強になり、マイラーとしてひとつレベルが上がったと前向きに考えておきます(笑)

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